ハーレーぶっ飛ばすのがキツい季節になりました。
たくさんのタトゥーお問い合わせを本当に感謝しています。
しかし”いぽさんのお嫁さんになりたい!”のお問い合わせはまったくありません🥲渋谷のラブホ街を歩くカップルは全員冷蔵庫の角に小指をぶつけろと願うばかりです。
のにタトゥーアーティストになりたいお問い合わせもチラホラ…
なりたきゃなりゃいいじゃねーか。
いちいち人に聞くな。自分で判断しろ。
1990-2000年代の刺青界では弟子入りが唯一の刺青師になる方法でした。特に日本刺青界は師弟制度が当たり前。90年代以前は住み込み・丸坊主で師匠の身の回りの世話までするのが常識でした。
おれが刺青修行をスタートした2013年頃ですらその名残がまだ色濃く残っていて、縁もゆかりもない田舎彫師に”弟子入りもしないでパソコンで刺青画を描くのは魂が入らない。彫師は昔のやり方でやるから彫師なんだ。弟子入りもしないてめーには彫師の才能はないからやめろ”とかディスられストーキングされてました。
刺青師になりたい人達にアドバイスするなら…
痛いからやめた方がいいよ?
タトゥースクールで楽しく学べばみんなタトゥー屋になれるなんてことはないです。それに成るまでは血が滴り落ちる痛くてキツい思いをしなきゃ成れない。血の滲む思いをしたとてタトゥー屋になれる保証はない。
日本の人口は一億三千万人・そのうちタトゥーアーティストは一万人もいない(諸説あり)つまりタトゥー屋に成れる確率は1/ 13,000 = 7.69%。
そして運良くタトゥー屋になれてもそれを生業として一本独行で飯を食えるのは…半分?=3.8%?
そこから日本で有名タトゥーアーティストになり名を馳せる確率は…1%?あるのかな?
さらにそこから死ぬまで彫師でいられる可能性は…そーゆー厳しい世界です。

それでもタトゥー屋になる!
と決意して修行をスタートしたとしてもマシン持ったばかりの何の知識も経験もない素人に誰がカラダ預けてくれるの?まずは自分のカラダを下手くそな刺青だらけになるまで練習に使う。
これがその残骸。
おれら刺青師の足は大根と同じです。
自分のカラダをかっこいい刺青で綺麗なままで…を諦められる?この覚悟を持てる?
それをやれて初めて人様から信頼を得られ未熟すぎる技術なのにカラダを預けてもらえる。だからおれら刺青屋は自分のタトゥーをカラダに刻んでくれるクライアントに本気で心から感謝してる。
そーまでして刺青師になれてもまったく女の子に求婚されません!
どーなってんだ?話と違うじゃねーか!
修行中はモテモテです。金がなくてもびっくりするくらいモテます。ちょいワル風な夢を追う男…支えたい…抱いて💕とかなってたくせに全身が刺青だらけの本物の刺青師になるにつれ”そんなタトゥーだらけの…親に紹介できない!”とかなります。
おれだって駆け出しの頃は将来不確定な自称彫師だったけど、彫師になると決めた瞬間からてめーのカラダは諦めました。
同期くらいの連中で口だけ一丁前な自称彫師や夢を語るくせに何もしない奴は腐るほどみた。弟子入り希望者も年収や所属してる会社の名前を自慢する奴、学歴や経歴、親の職業を誇らしげに語る奴…
それがどれだけすごくても刺青師にはなれません。
じゃ、どーすりゃ?…どうやったっけな?
だぁっーってやって、ばっとしてから、がっ!ってやったら成れたような気がします😌
毎日描けるだけ絵を描け!どーせ彫師になったら描いては彫ってを繰り返す日々。最初から毎日絵を描けない奴が刺青屋になれるわけがない。
おれは自分の魂もカラダもとっくの昔に刺青の神様に全部売り飛ばした刺青求道者。自分自身が修行中なのに誰かを弟子になんか出来ません。
だから一生弟子は取りません。
これだけ言ってもまだ彫師になりたいとかいうお馬鹿さんは勝手にやれ。まずは自分が刺青師になっても恥ずかしくないくらい全身を刺青だらけにしろ。彫られながらその刺青師のやってる事を全部暗記しろ。そんで全部真似しろ。
刺青のために働き、金を貯め、マシンを買い、彫れ。
24時間刺青のために生活しろ。
清潔を保つのはお客さんを不快な気分にしないため。
寝るのは翌日いいタトゥーを彫るため。
飯を食うのはタトゥーをがんばるため。
セックスするのは愛のため!
上手くなりたきゃ上手い人がやってる事を全部真似しろ。
時代がどれだけ進んでも人間のカラダは針を刺して墨を突っ込めば血も出るし痛い。
茨の道を見つけだし靴を脱ぎ捨て、そこを踏み出して己の血を流せ
人の痛みを知る事が刺青師修行のスタート地点です。
刺青修行が始まったって手取り足取り教えてくれるなんてない。聞いたら嘘を教えてくるのが当たり前。その嘘が嘘とわかるまで自分で勉強するのが当たり前。
気に入らないならこの世界に入ってきてくれなくてok。
刺青界にきみの参入を歓迎してる人は最初から一人もいない。甘い戯言を並べて生徒を募り、御月謝ビジネスかまされて、現実を知らないまま放逐されて…刺青だらけになったけど彫師にはなれず、働く場所もなくなりムショとシャバの往復な奴らはいくらでも見てきました。
でもやる
それに命をかけて懸命に本気でやってれば必ず目をかけてくれる先人が現れます。そしてたぶんそれが出来る奴だけにこの世界の扉は開きます。
最初から上手くできる奴なんかいない。ならばできるまでやる。
奇跡的に運良くタトゥー屋になれたとしたら?
おれら刺青師は白紙に絵を描いてポルシェやハーレーに変えられるようになる。
このコピー用紙を鉛筆とタトゥーマシンと腕一本で純白のポルシェや白銀のハーレーに変える。キャデラックでもベンツでもフェラーリだろうが余裕。
こんなもん所詮元手はただのコピー用紙だ
(いや、車やハーレーは大好きだし大事にしてるけどね)
それが刺青師・彫師の世界。
けどさ?なによりも!
夢を叶えて毎日タトゥー彫りまくれる!
= Everyday夢叶いっぱなしフィーバー!!
=物欲はなくなります。
でも確実に日本人女子にはモテなくなる🥲だからやめとけ!
健闘を祈る!